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東日本大震災は、ある人の人生の歩みを突然止め、またある人の生きる道を変えた――。
10年前、津波は宮城県の七十七銀行女川支店の行員だった田村健太さん(当時25歳)の未来を奪ったが、父孝行さん(60)と母弘美さん(58)は涙をぬぐったその手で、勤務中に命を落とした長男の無念を、未来の命を守るために使う「命のバトン」として受け取った。
孝行さんは40年勤めた会社を辞め、自ら設立した一般社団法人「健太いのちの教室」の活動を始めた。従業員の命を守る企業防災の大切さを訴え、自分たちが支えられたように災害や事故の遺族とつながり、支えたい。子どもたちにも命の尊さを伝えることができたら。「人生の残された時間を、健太の命を生かすために使う」。バトンを1人でも多く届ける道を選んだ。
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