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菅首相長男接待

総務省幹部が「東北新社」に勤める菅首相の長男から接待を受けていた問題。特別扱いの構図が浮かび上がりました。

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谷脇総務審議官を更迭 もはや内部調査は限界だ

 身内による甘い調査を何度、繰り返すのか。

 総務省の幹部がNTTから接待を受けていた問題で、同省はきのう、中間報告をまとめた。谷脇康彦総務審議官を大臣官房付に更迭する人事も発表した。

 ただし、中間報告は「週刊文春」の報道を後追いしたに過ぎない。新たな報道があるたびに、あわてて再調査しているのが実態だ。

 報告によれば、谷脇氏はNTTの社長らと計3回会食していた。1人当たり6万円余に上ることもあった。改めて癒着ぶりに驚く。

 谷脇氏は菅義偉首相の長男が勤める放送事業会社「東北新社」側から接待を受けた問題で減給の懲戒処分を受けていた。

 武田良太総務相は「前回(東北新社の)調査の際に、再三確認したにもかかわらず、新たな違反が疑われる行為が確認され、甚だ遺憾だ」と語った。甘い調査だったと自ら認めているようなものだ。

 しかも、谷脇氏は3回とも「先方から提示された金額を払った」と国会で答弁していた。ところが、このうち2回は払っていなかったことが調査で分かった。

 虚偽答弁だった可能性が高い。国会での説明が必要だ。

 中間報告では、昨年6月、巻口英司国際戦略局長が、先に内閣広報官を辞職した山田真貴子氏(当時総務審議官)とともにNTT側と会食したことも認定された。

 無論、これで決着とはいかない。一連の接待は、菅首相が官房長官時代、携帯電話料金の値下げを進め始めた時期と重なる。接待はこれに関係していたのかどうか。疑問の核心は不明なままだ。

 東北新社の問題でも、同社がBS4K放送の認定を受けた後、放送法の外資規制に違反していたのに、認定が取り消されなかった事実が新たに判明した。

 これも首相の長男らによる接待との関係は未解明だ。

 総務省は一部の外部識者を交えて内部調査を続けるというが、もはや限界がある。完全に独立した第三者委員会を早急に設置して調査し直すことが不可欠だ。

 菅首相はきのうの国会で武田総務相の責任について「真相を究明し、総務省を立て直してほしい」と語った。ならばいっそう厳しい調査を指示すべきだろう。

【菅首相長男接待】

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