菅政権がデジタル庁関連法案を急ぐ背景 看板政策、解散に影響か

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衆院本会議で趣旨説明に臨む平井卓也デジタル改革担当相(右)。左は菅義偉首相=国会内で2021年3月9日午後1時5分、竹内幹撮影
衆院本会議で趣旨説明に臨む平井卓也デジタル改革担当相(右)。左は菅義偉首相=国会内で2021年3月9日午後1時5分、竹内幹撮影

 9月1日のデジタル庁発足を柱としたデジタル改革関連法案が、9日の衆院本会議で審議入りした。総務省幹部への接待問題など菅義偉内閣への逆風が続く中、政府・与党は看板政策を早期に実現させ成果を急ぐ。政権浮揚の契機としたい考えだが、野党は情報漏えいの危惧などから慎重な審議を求めている。

「5月衆院選」説も

 「役所に行かずともあらゆる手続きができる。地方にいても都会と同じような仕事や生活ができる。世界に遜色のないデジタル社会を実現したい」。首相は本会議で法案の意義を強調した。

 デジタル庁は民間人材も積極的に登用して500人規模とし、デジタル化の司令塔役を担う。個人の口座をマイナンバーにひも付けることで、新型コロナウイルスの感染再拡大時に現金給付を迅速にできるとしている。

 通常国会では例年、翌年度の当初予算案を3月下旬に成立させた後に法案審議に入る。しかし今回、予算案の参院審議中に関連法案を衆院で審議入りさせた。政府・与党は4月中に法案を成立させたい考えだ。自民党中堅は「実現…

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