ふ化から採卵まで一手に 宮崎大院生がサクラマス「循環養殖」事業化

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スモルトが養殖したサクラマス=スモルト提供
スモルトが養殖したサクラマス=スモルト提供

 海上いけすで育てた養殖サクラマスを淡水の水槽に移して採卵し、ふ化した仔魚(しぎょ)を再び養殖する「循環養殖」を事業化した大学院生がいる。宮崎大大学院農学研究科2年で、同大初の学生ベンチャー企業「Smolt(スモルト)」社長の上野賢(けん)さん(25)だ。高級魚のサクラマスは天然物の漁獲量が減っており、養殖で補おうと東日本を中心に技術革新が進む。上野さんらはそこに割って入る。

 サクラマスは川で生まれたヤマメが「銀化(スモルト)」と呼ばれる変態を遂げて海でも生きられる体になり、降海したものを指す。海で1年ほどかけて育った後、生まれた川に遡上(そじょう)して産卵・放精する。養殖は「ます寿司(ずし)」で知られる富山県や北海道、兵庫県の淡路島などで行われているが、九州では上野さんたちが初めて事業化した。

 スモルトは2019年4月創業。国が7年続けて「水質が最も良好な河川」に選んだ五ケ瀬川(宮崎県など)の水と地下水を引いた陸上水槽で仔魚から1年間育てた後、トラックで約60キロ離れた同県延岡市の海上いけすに運んで一冬を過ごさせる。サクラマス養殖は海で大きく育ててそのまま出荷するのが一般的だが、…

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