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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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「東京に来て」強く言えれば…夫の後悔 妻の首飾り、いつか孫に

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形見の首飾りを手に、亡き妻に思いをはせる佐々木慎一さん=宮城県利府町で2021年3月7日午後0時15分、山田豊撮影
形見の首飾りを手に、亡き妻に思いをはせる佐々木慎一さん=宮城県利府町で2021年3月7日午後0時15分、山田豊撮影

 なぜあの時「東京に来ないか」と強く言えなかったのか。岩手県陸前高田市出身の佐々木慎一さん(70)は、今も後悔している。全国各地を単身赴任する自分の代わりのように、実家の雑貨店を20年近く守ってくれた妻は東日本大震災で亡くなった。56歳だった。手元には妻の形見の首飾りが残っている。昨年生まれた初孫となる女の子に「いつか首飾りを渡したい」と語る佐々木さん。生きる目標ができた。

 佐々木さんは大学進学を機に故郷を離れてキャンパスのある札幌、東京で暮らし、卒業後は仙台市に本社がある電気設備関連の会社に就職した。妻節子さんとは同僚の結婚式で出会った。誠実そうで、話してみると同じ岩手県出身ということもあり、気が合った。1979年、陸前高田で結婚式を挙げ、2人の息子に恵まれた。

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