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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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「福島に帰りたい」最期まで帰郷願い 避難先の滋賀で語り部活動

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舘孝四さんの残した語り部の資料を見返す妻展子さん(右)と長男松明さん=滋賀県湖南市で2021年3月6日午後3時43分、菅健吾撮影
舘孝四さんの残した語り部の資料を見返す妻展子さん(右)と長男松明さん=滋賀県湖南市で2021年3月6日午後3時43分、菅健吾撮影

 「何で福島に帰れないのか」。東日本大震災で福島県富岡町から滋賀県湖南市に避難した舘孝四(たち・たかし)さんはそう言い残し、2017年10月、84歳で息を引き取った。亡くなる2カ月前まで、滋賀や京都で震災の経験を伝える語り部の活動を続けた。11日で震災から10年。妻展子(のぶこ)さん(80)は「故郷に戻れず、どれほど心残りだっただろう」と声を震わせる。

 舘さん夫妻は11年3月11日、福島県浪江町で車を運転中に大きな揺れに襲われた。普段は30分で帰れる道を3時間かけてたどり着いた富岡町の自宅は、物が散乱し足の踏み場がなかった。町の防災無線に促され、川内村の体育館へ移った。「数時間で帰れる」と思っていたが、更に郡山市への避難を余儀なくされた。「原発が爆発した」と聞いた。

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