がれきの中、亡き息子に「ごめんね」 母は今、心に寄り添う看護師
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
助けてあげられなくて、ごめんね。がれきの中、ひざまずき、手を合わせ、繰り返し祈った。菅原良枝さん(53)は、岩手県陸前高田市の実家にいた長男の大樹(ひろき)さん(当時16歳)と両親を亡くした。手を合わせる写真は、震災1カ月後の4月11日に撮影された。手帳には「新聞の人に声を掛けられた。写真可とする」と書いた。「悲しさと、忘れてほしくない気持ちが入り交じっていた」と振り返る。
看護師だった菅原さんは実家で夫と3人の息子、両親の7人暮らしだった。2004年、菅原さんの転勤で両親を残して岩手県花巻市に引っ越した。だが、小学生だった大樹さんが転校先の学校に合わず、通えなくなってしまう。中学進学を前に「高田の学校に行く?」と聞くとうなずいた。大樹さんだけが両親のいる実家に戻った。
この記事は有料記事です。
残り923文字(全文1263文字)
時系列で見る
-
2021年3月11日、鎮魂の朝 深い祈り 忘れない決意
745日前動画あり -
次世代の原発までの「時間稼ぎ」 政府がいばらの道を歩む理由
745日前 -
「創造的復興」に大きな温度差 被災42市町村にアンケート
746日前 -
戻れない古里 今も4万1241人が避難 東日本大震災10年
746日前 -
楽天・田中将大投手、震災10年のシーズン「またみんなで喜びを」
746日前 -
「希望与える立場」ロッテ・佐々木朗希投手、震災10年の誓い
746日前 -
南三陸に笑顔咲かせ続ける 震災直後に生まれた女児と家族の物語
746日前 -
妹よ、姉ちゃんはもう泣かない 2歳の面影 楽しい思い出ばかり
746日前 -
あの日止まった時計、宝物 岩手県陸前高田市・及川祐輔さん(20)
746日前 -
がれきの中、亡き息子に「ごめんね」 母は今、心に寄り添う看護師
746日前 -
「世界の支援、私たちの光」震災10年 野口さん、宇宙から感謝
746日前動画あり -
「避難者のことを思っている」 国連事務総長、震災10年で声明
746日前 -
「ここに来ると息子に会える気がして」郵便局跡地、心のよりどころ
746日前 -
原発事故後の食品輸入規制、今も42の国・地域で 動き鈍い東アジア
746日前 -
「負のスパイラル」人口減少が加速する被災3県、増加のカギは?
746日前 -
ベガルタ仙台「再び被災地の希望に」 東北出身・手倉森監督と再生へ
746日前 -
太陽光バブル招いたちぐはぐな政策 京大教授が語る再エネの未来
746日前 -
再エネ導入が進まない背景 洋上風力発電は風向きを変えるか
746日前 -
震災10年目前、東松島で見つかった遺体を遺族に引き渡し
746日前動画あり