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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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背を向けた故郷に恩返し誓う 祖母の好きだったかすみ草手向け

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 東日本大震災は11日、発生から10年を迎えた。関連死を含めて1万9675人が亡くなり、いまだ2525人の行方が分かっていない。今も大切な人を捜し続ける人や、10年の経過を区切りと思えない人もいる。それぞれの思いを抱きながら、被災者らは早朝から祈りをささげた。

 11日午前6時ごろ。岩手県大船渡市の志田成美(なるみ)さん(26)は出勤前、自宅の跡地に立ち寄った。毎年、この日に訪れている。同居していた祖母のスミさん(当時77歳)を津波で亡くした。「ばあちゃんが好きだったかすみ草をあげたいと思って」。澄んだ空の下、花束を手向け、静かに手を合わせた。

 どんなに祖母とけんかをしても「行ってきます」だけは言ってきた。でも、2011年3月11日の朝だけは違った。素直になれず、無言で家を出てしまったことを後悔し続けてきた。

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