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東日本大震災10年 戻らない住民 復興計画「縮小」見据えて=春増翔太(神戸支局)

岩手県陸前高田市の中心部。左はかさ上げして造成された新市街地だが、空き地も目立つ=1月26日、本社機「希望」から佐々木順一撮影
岩手県陸前高田市の中心部。左はかさ上げして造成された新市街地だが、空き地も目立つ=1月26日、本社機「希望」から佐々木順一撮影

 1月、福島県浪江町を訪れた。更地が広がる街に真新しい道の駅が建ち、ダンプカーが国道を行き交う。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から10年となるが、街は復興が始まったばかりに見えた。5年前まで盛岡支局にいた私は2019年に神戸支局に赴任し、1995年の発生から20年以上が過ぎた阪神大震災の取材にも携わった。二つの被災地を見て、巨大災害からの復興の難しさを感じる。そして、人口減が進む「社会の縮小」を復興の前提に置くべきだったと思う。

 東日本の被災自治体の多くは、震災で加速した人口減少に悩む。福島第1原発から最短で4キロの浪江町は17年3月に一部地域の避難指示が解除された。だが、20年10月の居住人口(1467人)は震災前(2万1434人)のわずか7%。かつて100メートル以上あった商店街はガソリンスタンドだけが明かりをともす。

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