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不器用パパのスイス育休日記

妻が2歳の息子を連れて仕事でスイスに赴任。35歳記者も育休を取って旅立ちました。不器用な新米パパのドタバタ劇。

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不器用パパのスイス育休日記

コロナ禍の帰国準備、哺乳瓶をぶん投げた息子

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拭き掃除のお手伝いをする息子=スイス・ジュネーブで2021年2月28日午後0時24分、平塚雄太撮影
拭き掃除のお手伝いをする息子=スイス・ジュネーブで2021年2月28日午後0時24分、平塚雄太撮影

平塚雄太/西部報道部記者

仙台市出身の36歳。外国語に堪能で同い年の妻は2歳の息子を連れて仕事でスイスに赴任。一人、日本に残された。ならばパパは育休で行きます! 料理の盛り付けはぐちゃぐちゃ。掃除や洗濯も得意ではない。物価高のスイスで慣れない主夫業をこなせるか。新型コロナウイルスにも翻弄(ほんろう)される不器用な新米パパの異国でのドタバタ劇を随時更新します。

家族3人で日本へ

 育児休暇を取ってスイスに来て約7カ月があっという間に過ぎ、いよいよ帰国の日が迫ってきた。私の育休は年度末の3月31日まで。ギリギリまでスイスにいたいが、新型コロナウイルス感染防止のため、帰国した翌日から2週間の自主隔離があるので、3月前半には帰らないといけない。当初は私だけ帰国する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で妻子もジュネーブから引き揚げて一緒に帰国することになった。

 妻は日本の職場からジュネーブの国連の研究機関に派遣され、本来は秋までの任期だ。だが結局、スイスに来ても在宅勤務が続き、ジュネーブにいる意味が薄れてしまった。私の帰国後は妻の親が日本からサポートに来てくれる計画だったが、依然として感染者が多く、変異株も広がる欧州に呼ぶのはためらわれる。妻が息子の面倒を見ながら「ワンオペ」で仕事を続ける選択肢もあったが、何かあったら怖い。相談し、結局3人一緒に帰るのが一番いいとの結論に達した。

 妻は帰国後に首都圏の職場に戻る話もあったが、うまく仕事の調整をして私の復帰先である福岡県内で働けることになり、帰国後は家族3人でまた暮らせることになった。ただ同時に私だけの帰国では必要なかったジュネーブの部屋の退去手続きや福岡で3人が暮らす部屋探し、保育園探しも必要になり、年度末に向けて急に忙しくなった。

違約金は60万円!?

 中でも一番苦労したのはスイスで借りている部屋の後始末だ。日本だったら賃貸の部屋を契約期間満了前に退去するとしても1カ月以上前に不動産会社などに連絡すれば問題ないだろう。ところが、スイスでは次の借り主を自分で見つけないといけない。でないと残る契約期間中の家賃を払い続けることになるそうだ。

 物価高のスイスにあってもジュネーブは特に家賃が高く、郊外にある我が家も月約20万円。それでも家族向けの部屋では一般的な価格だ。妻の勤務先の補助が出る今はいいが、これから帰国して補助もなくなるのに秋まで毎月20万円も支払うなど無理な話だ。今回のコロナ禍による帰国などやむを得ない場合のみ、違約金として家賃3カ月分でもいいそうだが、それでも60万円超だ。私たちは必死に次の借り主を探した。

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