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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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夫戻らぬ10年、かたくなな気持ちほぐした娘3人 夢で見た夫の笑顔

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 東日本大震災で被災した人たちを毎日新聞記者は継続して取材し、紙面で「いま」を伝えてきた。今回登場する女性は、2011年秋、15年春、16年春、18年春に取り上げてきた。震災10年を前に思いを聞いた。

   ◇

 門馬麻野(まや)さんは震災当時、福島県南相馬市鹿島区の自宅にいた。仕事が休みで一緒に自宅にいた夫の孝文さん(当時35歳)は、揺れが収まると、消防団の法被をつかんで飛び出した。屯所でポンプ車に乗り込み、そのまま戻らなかった。孝文さんの両親も行方が分からない。門馬さんには、長女で小3の泉月(みづき)さん(9)、次女で小学校入学前の佑(ゆう)ちゃん(6)、三女で保育園に通う咲和(さわ)ちゃん(2)の幼い娘3人が残された。門馬さんは放射線への不安を感じながら、同じ市内で少し内陸の実家に娘たちと移った。同居していた夫の祖母、大久(だいひさ)セツエさんは「気心の知れた同じ地区の人と過ごしたい」と1人で仮設住宅に入居した。16年、元の自宅に近い場所に災害公営住宅が完成し、5人は再び一緒に暮らし始めた。セツエさんが顔なじみの友人と笑い合う姿を見ると「一緒に住もうと誘ったのは間違ってなかった」と思えた。

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【東日本大震災】

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