サウナ問題で池田市長側が「犯人捜し」主導 職員「恐怖感じた」

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大阪府池田市の冨田裕樹市長=平川義之撮影 拡大
大阪府池田市の冨田裕樹市長=平川義之撮影

 大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所内に家庭用サウナを持ち込んで使用していた問題で、発覚の端緒となった情報をマスコミに流したのは誰かという“犯人捜し”が市長側主導でされていた様子が12日明らかになった。この日の市議会百条委で関係者が証言した。情報を流したと疑われた職員は、市長の後援会長から電話で「市長ともども、あなたが情報提供者であると確信している」「『違う』と言い続けても、告訴などで元の生活に戻れない可能性もある」などと言われ「強く恐怖を感じた」と心情を吐露した。【三角真理】

 この日、元平修治副市長、秘書課職員らが証人喚問された。

 証言などによると、2020年10月にサウナ問題が報道された数日後、副市長が市長から「(情報を流した人物は)秘書課職員でしょう」と言われ、確かめることを指示されたという。副市長が、その職員に聞いたところ「違う」と否定したので、そのままを市長に伝えたが、「もう一度確認するように」と言われ、次は後援会長を交えて聞くことも指示されたという。副市長は「私は元々“犯人捜し”は拒んでおり、職員を信じていた」「私は再確認する必要はないと思った」と当時の心境を証言。しかし市長は納得せず「状況証拠から秘書課職員でしかない」と言ったため、副市長は「『その気になれば誰でも(控室を撮影することは)できるんじゃないか』とも言った」と市長に抵抗したことも明かした。

「情報提供者であったらよかったのに」

 「再確認」となった10月29日のことについて、副市長とともに後援会長の事務所に行った職員は、「ざっくばらんにお話をする場です」などと言われ、A3判の契約書を見せられ、「内容を確認してサインと母印を押してください」と「秘密保持契約」を結ばされたと証言。職員は内心、「この契約は何なのか? なんでここまでやらないといけないのか?」と思ったが「これ以上嫌な思いをしたくない」とよぎり「締結せざるを得ないと思った」と話した。だが「秘密保持」の「秘密」とは何を指すのか定義がなかったため「唯一私を縛るのは『この契約書の存在を言ってはいけない』ということか」と自分なりに解釈したことを述べた。

 その際、職員は改めて「情報提供者ではない」と言ったが、後援会長から「(あなたが)情報提供者であったらよかったのに」「課長になりたいなら……」などの言葉も出たという。その場に同席していた副市長はこれらの言葉を聞いた時、「それ、どういう意味や? 逆らわずに事態が収まったらこれで終わるのに、ということか。何、言うてんねん? そうなれば、彼(職員)を問い詰めるやろ? 不思議な話やと思った」と述べた。

 職員はこの日、前回3月4日の百条委で「市長が、契約書の存在を『知っている』と聞いてびっくりした」と怒りを交えて述べた。口外してはいけないと結んだはずの契約について漏れていたことが分かり、「だまされたのかと思った」と強い口調になった。さらに百条委で、市長によるパワーハラスメントの有無について「市長はあんなにはっきりと『私はしていない』と言った。周囲から『あんなうそを許していいんか』と言われました。ハラスメントはありました。そのことは伝えたい」と憤りと悔しさで言葉を詰まらせる場面もあった。次回の百条委は25日に開かれる。

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