中絶に「配偶者の同意不要」方針 医療現場への浸透課題

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中絶手術を受ける際の同意書モデル。配偶者がサインする欄がある。未婚女性の場合、パートナーや相手の男性のサイン欄を設けている医療機関もある
中絶手術を受ける際の同意書モデル。配偶者がサインする欄がある。未婚女性の場合、パートナーや相手の男性のサイン欄を設けている医療機関もある

 DVなどで婚姻関係が事実上破綻している場合、配偶者の同意なく中絶できるよう国が方針を示したことに、被害者支援者から歓迎の声が上がる。「DVの有無をどう判断するのか」との意見もあるが、母体の健康などを考え迅速な判断が重要として、女性に寄り添うよう医療現場に求めた格好だ。性暴力被害者の支援に携わる産婦人科医の河野美代子氏は「夫の同意なしに中絶手術を行うのは訴訟などのリスクが大きい。中絶を断念し出産する女性を何人も見てきた」と振り返り、今回の方針の意義を語る。

 2015年にDV被害者の女性が夫ではなく実父の同意を得て中絶した後、夫が女性の父に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は「女性はDV被害者で、夫の意思を聴取するのは困難。手術は違法ではない」との判断を示した。ただし、こうした判例があっても、…

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