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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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第79期名人戦A級順位戦 羽生善治九段-広瀬章人八段 第38局の2

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羽生の感想戦

 羽生が降級の危機にさらされるなど、数年前には考えられなかった。不世出の大棋士・大山康晴十五世名人のように、60代になってもあきれるような強さを誇っていると思っていた。50歳無冠は予想しなかった。

 最近、注目していることがある。羽生の感想戦の口ぶり、そぶりだ。無双時代の羽生は、勝負が終わった後も強かった。口数は控えめでも独特のオーラで場を支配した。自分のペースで難解な変化に沈黙し、時折お茶をうまそうにすする。そして随所で気の利いた変化を口にする。第一人者らしい泰然とした所作一つ一つに、相手は「2度負かされる」のだ。

 しかし、そういう振る舞いは、ブランド力があってこそ。負けては様にならない。最近の羽生は相手の意見や、盤側の指摘をあっさり受け入れ、「そうか……」と反省する場面が多いように思う。将棋に対して真摯(しんし)な姿勢は人柄だろう。歴代最強棋士の羽生でさえ、AI全盛の今の将棋界では信用を取り戻すのは容易ではない。

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【第79期名人戦】

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