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入管・難民問題

国外退去処分になった外国人の入国管理施設での扱いが注目を集めています。難⺠に厳しいと言われる日本。人権は守られている︖

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名古屋入管でスリランカ人女性死亡 「死んでしまう」訴え届かず

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名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性から送られてきた年賀状。「HAPPY NEW YEAR 2021」と書かれ、自作の切り絵イラストがあしらわれていた=START提供(画像の一部を加工しています)
名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性から送られてきた年賀状。「HAPPY NEW YEAR 2021」と書かれ、自作の切り絵イラストがあしらわれていた=START提供(画像の一部を加工しています)

 「ここから連れ出してほしい」。それが、30代のスリランカ人女性から、支援者が聞いた最後の言葉だった。名古屋出入国在留管理局(名古屋市港区)に収容されていた女性は、支援者が面会した3日後の3月6日、居室内で脈がない状態で見つかり、緊急搬送先の病院で死亡が確認された。支援者らは「最後の面会時、体調が極端に悪化した様子だった。死んでしまうから入院させてと入管に訴えたのに」と批判。上川陽子法相は、事実関係の速やかな調査と結果の公表を表明している。【和田浩明/統合デジタル取材センター】

「日本で英語教える」夢持ち来日

 スリランカ人女性とは、支援団体START(外国人労働者・難民と共に歩む会)顧問の松井保憲さん(66)らが2020年12月から毎週のように面会や聞き取りを続けていた。松井さんによると、女性はスリランカで大学卒業後に英語を教えていたが、「日本の子どもたちに英語を教えたい」と考え、17年6月に来日。千葉県の日本語学校で学んでいたが、実家からの仕送りが途絶えて通学できなくなり在留資格も失った。

 静岡県で暮らしていた20年8月に入管当局に不法滞在で拘束され名古屋入管に収容。他の収容者から女性の存在を聞いた松井さんらが面会を始めた。

 女性は日本で英語を教える夢を元気な様子で語る一方、「日本には頼れる人もおらず、お金もない。母国の親とも連絡が取れなくなっている」と語っていたという。帰国に合意する文書にも署名していたが、STARTが支援すると伝えると、日本に残る決心をした。入管職員からは「帰れ、帰れ」と言われたと語っていた。

 松井さんによると、女性は1月下旬ごろから…

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