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今あえて全幕バレエ リスク恐れず新進が挑戦

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「美女と野獣」より、のろいが解けた青年(福岡雄大)とベル(小野絢子)=写真家・塚田洋一撮影
「美女と野獣」より、のろいが解けた青年(福岡雄大)とベル(小野絢子)=写真家・塚田洋一撮影

 新型コロナウイルス下で、全幕バレエの新制作に踏み切る新進団体が相次ぐ。小品集のほうが稽古(けいこ)場と舞台上の「密」を回避しやすいが、「全幕でしか表現できないもの」を求め、あえてリスクを取っている。今こそ世に問う大作の魅力とは何か。

 2016年創設の大和シティー・バレエは昨年暮れ、宝満直也演出「美女と野獣」を本拠・神奈川県大和市で初演した。同団プロデューサーの佐々木三夏は「どんな時代にも質の高い新作が必要。失うもののない私たちが動かなければ」と話す。

 「美女……」は気鋭振付家の宝満が長く温めてきた企画。新国立劇場バレエ団のダンサー時代、看板ペアの小野絢子と福岡雄大を見ていてこの物語が浮かんだという。初演には両者をはじめ、福田圭吾、中家正博らかつての同僚がゲストとして結集。宝満は全編をショスタコービチの楽曲で構成し、出演者の個性を躍動させつつ、「マイム(身ぶりによるせりふ)に頼りすぎずに物語を伝える」確かな力量を示した。建築家・長谷川匠による装…

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