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防災通信

防災活動や被災者支援に取り組む「レスキューストックヤード」の高崎賢一理事が、防災対策で大切なことを伝えます。

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/11止 東日本大震災から10年 災害は忘れた頃に起こる /愛知

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地震発生後に止まった福島県浪江町の公民館の時計=名古屋市中区栄で2019年3月5日、太田敦子撮影
地震発生後に止まった福島県浪江町の公民館の時計=名古屋市中区栄で2019年3月5日、太田敦子撮影

 東日本大震災から10年。「東日本大震災の経験と教訓を、南海トラフ地震の備えに生かす」と銘打った防災人材交流シンポジウムが2020年11月、名古屋市公会堂で開催された。私は実行委員の一人として、準備段階から当日のスタッフとして関わった。

 このシンポには、3年前から震災を伝え継ぐ活動をされている組織「3・11メモリアルネットワーク」から派遣された語り部が登壇した。震災当時、小学6年だった女性は体育館に避難後、階段を上って津波から助かったが、自宅で祖父を亡くされている。両親が共働きで、日中は祖父と過ごすことが多かったという。

 祖父と会えたのは2週間後、遺体安置所であった。地震発生後、祖父は近所の人に「そろそろ帰ってくるから」と彼女を待っていて、避難しなかったと聞いた。「なぜ私を待っていたのか、なぜ逃げなかったのか」

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