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日本文化をハザマで考える

日本文学研究家のダミアン・フラナガンさんが、日英の「ハザマ」で日本文化について考えます。

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第34回 タットンパークの日本庭園 日本そのものより日本をしのばせるファンタジー

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タットンパークの日本庭園=ダミアン・フラナガン撮影
タットンパークの日本庭園=ダミアン・フラナガン撮影

 茅葺(かやぶき)の門を通り抜けると、そこは別世界のようだ。ハスの葉で埋まった池の中の築島に、鳥居が穏やかに立っていて、そこにかかった繊細な太鼓橋があなたを誘う。小川を横切って曲がりくねった小道が、石灯籠(いしどうろう)を過ぎて茶室へと続いている。杉の木の下に生えているコケが時空を超越し、静けさを醸し出している。

 そう、それはまるで天国に迷い込んだようだ。しかし、この夢のような日本の風景は、日本にはない。それは1万キロメートルも離れた、イギリスの北西部にある。タットンパークという、かつての貴族領地にある日本庭園なのである。

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