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子どもたちの伝言

子どもたちが抱える学校内外での課題を、執筆者と一緒に考えます。

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学校現場をみつめて/182 卒業式/下 心を揺さぶる言葉 /四国

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 「卒業式」はなぜ感動を呼ぶのでしょうか。そこには心を揺さぶる「言葉」があるからでしょう。別れの言葉、感謝の言葉などが、式場を飲み込んでいくのです。

 こう考えると、言葉の力は大きいものだと実感します。卒業式前後になると、色紙などが回ってきて、「先生、一言書いて」と多くの生徒たちから要望があります。「未来に向けて頑張ろう」とか「感謝の心をもとう」などと、差しさわりのない言葉を書くことがあり、いつもの風景でした。

 卒業式後、校門で卒業生を見送っていると、ある生徒が小さな手帳を出してきました。その生徒は家庭的な問題があり、家出も繰り返しました。対応に苦慮しましたが、何とか卒業できたのです。さて、何を書こうかと思ったのですが、いつも書くような言葉はなじみません。ふと、「荒波の先には必ず光がある」と余計な言葉を書いてしまいました。しまったと思い書き直そうと思ったのですが、そんな雰囲気でもなく、笑顔で手帳を返しま…

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