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外国武装勢力の尖閣占領想定 日米が「立体的」共同訓練で調整

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2015年に米カリフォルニア州で海上自衛隊が参加して行われた離島奪還訓練の様子=キャンプ・ペンデルトンで2015年9月6日午前9時8分、町田徳丈撮影
2015年に米カリフォルニア州で海上自衛隊が参加して行われた離島奪還訓練の様子=キャンプ・ペンデルトンで2015年9月6日午前9時8分、町田徳丈撮影

 日米両政府は、年内にも沖縄県の尖閣諸島に外国の武装勢力が上陸・占領する事態を想定した自衛隊と米軍による共同訓練を、尖閣周辺で実施する調整に入った。日米双方の陸海空の部隊が参加する立体的で大規模な訓練を検討しており、実現すれば極めて異例。岸信夫防衛相は早ければ5月の大型連休中にも訪米し、オースティン国防長官と会談して訓練を含めた協力強化を確認したい考えだ。

 中国は2月に中国海警局の武器使用規定を明文化した海警法を施行。「尖閣は中国の領土」と一方的に主張した上で、尖閣周辺で海警局所属公船が領海侵入を繰り返している。日米が協力して、外国の武装勢力が島を占領する深刻な事態を想定した高度な訓練を実施することで、挑発行為をエスカレートさせないよう中国をけん制する狙いがある。

 実施時期は今後、両政府で具体的に調整を進める。日本側は陸海空の各自衛隊、米側は海軍、空軍、海兵隊が参加する案が有力だ。陸上自衛隊には2018年3月に島しょ部が侵攻された場合に、上陸し返して奪回するための離島防衛専門部隊「水陸機動団」が設置されている。…

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