養殖ワカメがピンチ ヒラハコケムシ被害に首かしげる漁協 三重

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
養殖ワカメの葉に付着したヒラハコケムシの群体=三重県鳥羽市水産研究所提供
養殖ワカメの葉に付着したヒラハコケムシの群体=三重県鳥羽市水産研究所提供

 養殖ワカメの県内最大産地の三重県鳥羽市で、ワカメの葉状部などに「ヒラハコケムシ」の群体が付着する被害が相次いでいる。地元の漁業者が「コセ」と呼ぶヒラハコケムシは、2月上旬からすべての養殖漁場で出始め、取り除く作業に時間がかかるため、漁業者はやむなく付着部分を切って捨てているという。3月11日に松阪市の三重漁連のり流通センターで行われた入札では、例年の半分しか出荷できなかったという。収穫期を迎えた産地では不安が広がっている。【林一茂】

 県内の養殖ワカメはほぼ全量を鳥羽市内で生産。同市農水商工課によると2019年の生産量は1060トン(生の状態)、金額は約4億円だった。答志島の和具浦が約7割を占め、和具漁港でワカメを釜でゆでる風景は、環境省が認定する「かおり風景100選」に選ばれ、早春の風物詩となっている。

この記事は有料記事です。

残り437文字(全文794文字)

あわせて読みたい

ニュース特集