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第103回全国高校野球選手権

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目指せ頂点・21センバツ敦賀気比

“息子たち”に安心の場を 男子寮寮母 山本知子さん(65) /福井

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選手の活躍を願う寮母の山本知子さん=福井県敦賀市沓見の敦賀気比高校男子寮「修文寮」前で、大原翔撮影 拡大
選手の活躍を願う寮母の山本知子さん=福井県敦賀市沓見の敦賀気比高校男子寮「修文寮」前で、大原翔撮影

 第93回選抜高校野球大会に出場する敦賀気比の硬式野球部員52人のうち45人が暮らす学校敷地内の男子寮「修文寮」。15年以上前から寮母を務める山本知子さん(65)は、親元を離れて暮らす選手たちにとって「敦賀の母」のような存在だ。甲子園での試合が迫る選手たちを「けがのないように頑張って」と見守っている。

 修文寮には、硬式野球部以外にサッカー部など運動部の男子生徒約60人が暮らす。山本さんは、知人から寮母の仕事を紹介され、「子育て経験を生かせそう」と働き始めた。寮の掃除や選手の部屋の鍵の管理をしている。

 山本さんの方からは積極的に声をかけず、選手から話しかけられた時に穏やかに話すことを心がけている。「毎日、練習や勉強に追われている生徒たちがホッと安心できる場所にしたい」との思いからだ。

 選手たちが練習している姿を見たことはないが、練習帰りの選手に鍵を渡す時、選手たちの手のひらにマメがたくさんできているのが見える。そんな時は、日々の頑張りを想像し、「ご苦労さま」とねぎらう。

 そんな彼らに「ご褒美をあげたい」と、1、2カ月に1回、自宅で手づくりした生キャラメルをプレゼントする。野球部以外の生徒の分も含めると、生キャラメルの数は1回当たり約200個。調理から包装までを1人でするのは一苦労だが、「皆が喜んでくれるから」と愛情を込める。選手らがセンバツ直前の合宿に出発する前日の5日夜にも振る舞い、「これで合宿を頑張れる」と感謝された。

 今回のセンバツは新型コロナウイルスの影響もあり、選手らの雄姿は、テレビで観戦する予定だ。「彼らならきっと勝てる。信じて応援します」。「息子たち」の活躍を母のような気持ちで待ちわびる。【大原翔】

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