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第94回センバツ高校野球

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アグレッシブ・’21センバツ東海大甲府

第4部 戦力分析/上 攻撃 冬越え打線に厚み 速球対策、長打力向上に成果 /山梨

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打撃練習をする東海大甲府の選手たち=甲府市で2021年2月5日、玉城達郎撮影 拡大
打撃練習をする東海大甲府の選手たち=甲府市で2021年2月5日、玉城達郎撮影

 高校野球の対外試合が6日に解禁されると、東海大甲府は県内外のチームの胸を借りて練習試合に臨み、冬の鍛錬の成果を確かめた。中軸打者に加え、中沢空芽(くうが)選手(3年)や、三浦諒太主将(同)、野田彪雅(ひょうが)選手(同)にも本塁打が飛び出し、打線全体の好調ぶりを示した。

 秋季公式戦8試合のチームの打撃成績は246打数82安打。半分の41安打は、中軸を担った久井竣也(同)、木下凌佑(同)、猪ノ口絢太(2年)の3選手が放ったものだ。しかし、冬を越えて打線全体が底上げされ、村中秀人監督も「下位打線の調子が上がってきている」と手応えを口にする。

 この冬に取り組んできたのは、速球対策や長打力の向上などだ。念頭には秋季関東大会2回戦や準決勝で相手投手の速球やキレのある変化球に手が出なかった苦い経験がある。速球対策は、通常より重いバットやピッチングマシンを使ったほか、ボール球の見極めにも気を配った。また、筋力トレーニングと増量で選手たちの体は一回り大きくなり、長打力に磨きをかけた。

新たに中軸を担う中沢空芽選手=静岡市で2021年2月27日、金子昇太撮影 拡大
新たに中軸を担う中沢空芽選手=静岡市で2021年2月27日、金子昇太撮影

 中沢選手は秋季大会で1番や6番などを任されることが多かったが、この冬でコンパクトなスイングを身につけ、体重を約9キロ増やした。センバツでは中軸としての活躍が期待され、「自分の前に出塁している選手を還せるようヒットを打ちたい」と話している。

 練習試合で2本の本塁打を放った野田選手や、打撃センスが光る赤井海人(かいと)選手(3年)も調子を上げている。赤井選手はこれまで控え投手だったが、バントも得意で練習試合では2番打者に起用された。「場面に応じた役割をしっかり果たしたい」と意気込む。

 一方、中軸を担ってきた猪ノ口選手は、持ち前の打撃センスと50メートル6秒0の俊足を生かし、先頭打者に入る。「出塁して相手をかき回したい」と話す。

 20日に迎える東海大相模(神奈川)との初戦。村中監督は「前回は先制されたので、今回はこちらが先制したい。点を取って若山(恵斗投手)を楽に投げさせるのが理想の展開だ」と語る。

    ◇

 19日に開幕する第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)に出場する東海大甲府の戦力を攻撃と守備に分けて紹介する。【金子昇太】

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