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「調子に乗った」侮蔑演出案 カリスマも鈍感だったルッキズム

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2020年東京五輪の国内向けチケットの抽選申し込みが始まり、イベントでPRする渡辺直美さん=東京都港区で2019年5月9日午後0時33分、丸山博撮影
2020年東京五輪の国内向けチケットの抽選申し込みが始まり、イベントでPRする渡辺直美さん=東京都港区で2019年5月9日午後0時33分、丸山博撮影

 東京オリンピック・パラリンピックを巡って日本の時代錯誤な体質が再び世界に露見する形となった。組織委員会の森喜朗前会長が女性蔑視発言で辞任してから1カ月あまり。今度は、人気タレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱するような企画を開閉会式演出の総合統括を務めるクリエーティブディレクター、佐々木宏氏が提案していた問題が明らかになった。誰もが一度は見たことのあるCMや広告を手がけたカリスマが読み違えた時代の流れとは。渡辺さんの活動を振り返りながら、識者に聞いた。【大野友嘉子、和田浩明/統合デジタル取材センター】

白戸家、安倍マリオ、池江演出…

 佐々木氏が演出関係者のグループに問題の提案をしたのは、昨年3月5日。週刊文春電子版によると、メンバーから「容姿のことをその様に例えるのが気分よくないです」などと反対があったため、佐々木氏は案を撤回した。

 このやり取りがあった9カ月後、組織委は大会簡素化と新型コロナウイルス対策による見直しの一環で、狂言師の野村萬斎氏、映画監督の山崎貴氏らが入っていたチームを解散し、佐々木が統括する体制にした。

 「ウェブ電通報」や「宣伝会議デジタルマガジン」などによると、佐々木氏は1977年に電通に入社。コピーライター、クリエーティブディレクター、クリエーティブ局長職を経て、2003年に子会社「シンガタ」、19年には個人事務所「連」を設立した。

 代表作はソフトバンク「白戸家シリーズ」、コーヒー飲料「BOSS」の「宇宙人ジョーンズシリーズ」、JR東海の「そうだ京都、行こう」など。五輪関連では、16年リオデジャネイロ五輪閉会式で、安倍晋三首相(当時)が人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオにふんした演出、昨年7月には東京五輪1年前イベントで、白血病で長期療養していた競泳の池江璃花子選手(ルネサンス)が国立競技場からメッセージを発信する演出を担当し、広告界のヒットメーカーとして君臨していた。

 辞意を表明した佐々木氏は謝罪文を発表し「ざっくばらんにやりとりした中で、私が調子に乗って出したアイデアです」などと説明した。

「ボディー・ポジティブ」

 他方、渡辺直美さんは写真共有アプリ「インスタグラム」でフォロワー数939万人を誇る「インスタの女王」だ。米歌手の…

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