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日米地位協定

在日米軍に対する特別待遇を定め、さまざまな問題を生む元凶ともされる日米地位協定。見直しを求める声が広がっています。

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沖縄でも相次ぐ米軍機低空飛行 背景に米中対立激化指摘の声

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沖縄本島北端の辺戸岬を飛行する米軍機=沖縄県国頭村で2021年2月4日(嘉陽宗幸さん提供)
沖縄本島北端の辺戸岬を飛行する米軍機=沖縄県国頭村で2021年2月4日(嘉陽宗幸さん提供)

 首都・東京上空での在日米軍ヘリの低空飛行が問題となる一方、全国の米軍専用施設の7割が集中する沖縄県でも2020年末以降、離島や沖縄本島北部で米軍機による低空飛行の目撃が相次いでいる。米軍は日米で合意している最低高度基準を守ったうえでの必要な訓練と主張するが、県は市民らが撮影した映像から米軍の説明を疑問視。背景には米国と中国の対立激化も指摘される。

 「海面飛行のままの高さで岬を回り込むように飛んできた。あまりにも低く、岩にぶつかるかと思った」。2月4日昼、クジラの観察に訪れた沖縄本島北端の辺戸(へど)岬で米軍機の低空飛行を目撃した嘉陽(かよう)宗幸さん(67)=沖縄県国頭村(くにがみそん)=は当時の驚きをこう語る。

 辺戸岬は国が指定した「やんばる国立公園」にあり、観光客も足を運ぶ。一帯は米軍の訓練区域には入っておらず、嘉陽さんは「あの日以降も米軍機を度々見た。景勝地に全く不釣り合いな光景で、頭にくる。目的があっての飛行だろうが、陸地から離れたところでやってほしい」と憤る。

 沖縄では20年末以降、市民が撮影した動画で米軍機の低空飛行が明らかになるケースが続いている。…

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