法隆寺由来、飛鳥時代の錦織発見 鮮やかな赤地 京都・佛光寺

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佛光寺で発見された法隆寺伝来の蜀江錦。左下に左向きの獅子の文様の一部が確認できる=京都市下京区で2021年3月19日、山崎一輝撮影 拡大
佛光寺で発見された法隆寺伝来の蜀江錦。左下に左向きの獅子の文様の一部が確認できる=京都市下京区で2021年3月19日、山崎一輝撮影

 約1300年前の飛鳥時代に織られ、奈良・法隆寺に由来する鮮やかな赤地の錦織「蜀江錦(しょっこうきん)」が、真宗佛光寺派本山・佛光寺(京都市下京区)で見つかった。添えられていた墨書と「佛光寺御日記」から、江戸後期の1841年に門主が法隆寺修復のために寄付した際、「聖徳太子ゆかりのお守り」として返礼に贈られたとみられる。太子を尊んだ親鸞を宗祖とする浄土真宗の寺院と、太子が建立した法隆寺との具体的なつながりを示す貴重な資料という。

 佛光寺が19日発表した。太子没後1400年法要などに向けた調査で、2020年11月に発見。ガラス板に挟まれ、桐箱(きりばこ)に納められていたが、資料目録に記載はなかった。

蜀江錦(右から二つ目)には墨書が添えられていた=京都市下京区で2021年3月19日、山崎一輝撮影 拡大
蜀江錦(右から二つ目)には墨書が添えられていた=京都市下京区で2021年3月19日、山崎一輝撮影

 蜀江錦の大きさは、経糸(たていと)方向が約9・8センチ、緯糸(よこいと)方向が約7・5センチと手のひらほどの大きさで、円形の図の中に獅子の文様の一部が見て取れる。法隆寺伝来の蜀江錦は3種類が知られており、京都国立博物館の山川暁(あき)企画・工芸室長(染織史)は「法隆寺から明治天皇に献上され、東京国立博物館が所蔵する裂(きれ)と同じものと考えられる」としている。

 佛光寺は4月1、2日、蜀江錦や御日記などを、聖徳太子立像(国重文)とともに寝殿ホールで無料公開する。両日とも午前10時~午後4時(入場は午後3時半まで)。【南陽子】

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