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侮辱演出案「ばれなければいい」は大問題 佐々木かをり新理事

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多様性について持論を語る東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の新理事に就任した佐々木かをり社長=東京都港区で2021年3月10日、西夏生撮影
多様性について持論を語る東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の新理事に就任した佐々木かをり社長=東京都港区で2021年3月10日、西夏生撮影

 東京オリンピック・パラリンピックを巡る混乱が、止まらない。開閉会式の演出の総合統括が、女性の容姿を侮辱するようなプランを提案した責任を取って辞任。大会組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視発言にも通じる想像力の欠如を改めるためには何が必要か。新たに12人が選ばれた組織委の女性理事の一人で、企業のダイバーシティー(多様性)推進を支援するコンサルティング会社「イー・ウーマン」の佐々木かをり社長は、「多様性の数値化」を提案する。【聞き手・浅妻博之】

反響の大きさに驚いている

 ――東京五輪やパラリンピックの開閉会式の演出の総合統括を担ってきた佐々木宏氏が、女性タレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱するようなプランを提案した責任を取り、辞任しました。

 ◆気になったのは、「失言が表に出て、渡辺さんにも伝わる時が来たら責任を取って辞表を出すべきだと考えてきた」という佐々木さんのコメントです。漏れなければいい、ばれなければいいという考え方は大きな問題です。彼の提案した発想は不適切で、話が表に出なければいいという考え方は受け入れがたいと思いました。こうした姿勢も改めなければ根本は変わりません。

 ――森氏の発言を受けて世間が注目している中での理事就任です。引き受けることになった心境は。

 ◆反響の大きさにとても驚いています。政府の審議会などの委員も務めてきましたが、これほど人選が注目されていると感じたことはありませんでした。世間の期待が大きいから注目度も高いのだと思います。今までは理事会に女性が入っても誰も関心を示さなかった。誰が理事に選ばれて何をやろうとしているのか、世間が関心を持とうとしていることは社会が成熟してきている証拠です。何らかのプラスを作ることができる機会があると思えたからこそ引き受けました。

 ――働く女性の声を発信し、人材育成や組織改革に力を発揮してきました。短期間でどのようなことができるでしょうか。

 ◆貢献できる分野はダイバーシティーだと考えています。私の定義では…

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