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第103回全国高校野球選手権

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でっかい夢・’21センバツ大崎

/下 野球部OB・相知魁斗さん 期待超える後輩の成長 /長崎

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現役時代のユニホームを着て後輩への思いを語る相知さん 拡大
現役時代のユニホームを着て後輩への思いを語る相知さん

 第93回選抜高校野球大会に出場する大崎を支え、応援する人たちへのインタビュー。最終回は、新3年生の入学時に唯一の3年生部員だったOBの相知(おうち)魁斗(かいと)さん(19)=佐世保市=に、晴れ舞台に挑む後輩たちへの思いを語ってもらった。【聞き手・中山敦貴】

 ――2017年春、当時無名だった大崎に進学した理由は

 清水央彦(あきひこ)監督が大崎に来るといううわさを聞き、清峰や佐世保実を甲子園に導いた一流の指導を受けたいと思って野球部の門をたたいた。同級生はいなかった。

 ――18年春に清水監督が就任した。20人以上の優秀な1年生が入部してきたが、重圧はなかったか

 むしろ「どんな素晴らしいプレーを見せてくれるんだろう」というわくわく感が強かった。夏の長崎大会は1回戦でコールド負けしたが、「1年生主体のチームだから仕方ない」と思った。3年生が引退し、自分がただ一人の先輩になった。

 ――気負いはなかったか

 特になかったが、1年生は夏の大敗を境に練習に取り組む姿勢がガラリと変わった。日常の雑談も「どうしたら強くなれるか」という議論に変わり、練習に一層熱が入るようになった。新チームの主将に1年生の後輩が選ばれ、自分は試合にも出られない日が続いた。「甲子園を本気で目指すチームにとって、自分は邪魔なんじゃないか」と自信を失い、気持ちがふさいだ。

 ――どう立ち直ったのか

 新チーム発足後の18年8月、四国遠征で愛媛の強豪の今治西を訪れ、合同練習した。その時、一人で思い悩む自分の様子を見かねた今治西の監督が「お前は日本一の補欠になれ」と声を掛けてくれた。その時初めて現実を受け入れ、「なぜ後輩に尽くさないといけないのか」という複雑な思いを乗り越えられた。バット引きやグラブ渡しなど、試合中のサポートに全力で取り組むようになった。

 ――後輩たちとはどう関わってきたか

 上下関係は好きではないので、現役時代から「ため口でいいよ」と伝えていた。後輩たちも、常に自分を対等な存在としてフレンドリーに接してくれた。尊敬と感謝の念を抱いている。今でも仕事がない日に時々練習を見に行く。そのたびに成長を感じる。

 ――後輩たちに甲子園でどんな活躍を見せてほしいか

 いつも期待以上の結果を出してきたし、正直、優勝するんじゃないか。21日の初戦で福大大濠(福岡)を破れば、勢いづいてどんどん勝ち上がると思う。他のチームに比べて長打力はないが、エースの坂本(安司投手)と調(祐李捕手)のバッテリーを軸にリズムよく守り、勝負強い乙内(翔太選手)を中心にチャンスで点を取ってほしい。

〔長崎版〕

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