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「夜の街」で働く人々の今 苦境と試行錯誤と使命 公助頼れず自助

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外出自粛要請の午後8時を過ぎた新宿・歌舞伎町。閉店している店が目立つ一方、行き交う人々も見られた=東京都新宿区で2021年1月8日午後8時46分、滝川大貴撮影
外出自粛要請の午後8時を過ぎた新宿・歌舞伎町。閉店している店が目立つ一方、行き交う人々も見られた=東京都新宿区で2021年1月8日午後8時46分、滝川大貴撮影

 「水商売」と聞けばそれだけで眉をひそめる人もいるかもしれない。緊急事態宣言のさなかに銀座のクラブに顔を出し、辞職や離党に追い込まれた国会議員がいたことは記憶に新しい。これら議員の肩を持つ気はないのだが、一方で気になることもある。そこで働く人たちの暮らしはどうなっているのだろう。宣言解除で状況は改善するのだろうか。思えば昨年来、「夜の街」という漠としたイメージで語られてきたが、その内実はほとんど伝えられてこなかった。【金志尚/統合デジタル取材センター】

時短に加え、入店制限も

 「やっぱり昼のことを強く言っちゃうと、電車に乗るのをやめられるのかとか、会社の業務を止められるのかとかいう話が出てくるので、大変になってくる。それなら『夜の街』の方が言いやすいのかなとか、そういう事情を勝手に想像していますけどね」

 東京・歌舞伎町。メイン通りからやや離れたビル6階にある「After Party Tokyo」(アフター・パーティー・トーキョー)の共同経営者、高橋めぐみさん(31)は淡々とした口調でこう話す。店は酒を飲みながらダンスを楽しめるショーラウンジだ。「バーレスク」と呼ばれる妖艶なダンスを売りに人気を集めてきたが、コロナ禍で状況は一変。歌舞伎町は「感染を広げている」として行政やメディアから散々たたかれることになった。

 「昨年は緊急事態宣言を挟む形で3月末から3カ月間にわたって休業しました。その後も時短要請が出るたびに応じているので、今の営業時間は午後6時から8時までのわずか2時間です」

 本来の営業時間は8時から翌日の午前0時。本来なら店が始まる時間に閉めないといけないのだ。

 さらに今は自主的に入店制限も行い、最大約30人が入れるところを3分の1程度に抑えている。来店客にも酒を飲むとき以外はマスク着用の徹底を求めるなど、感染対策に相当気を使っている。

「店守るのが使命」

 高橋さんは「RITA GOLDIE」(リタ・ゴールディー)というダンサー名で自身の店も含めてさまざまなステージに立ってきた。だが、今はこうした活動も大きく制約されている。

 「私たちダンサーはゲストとして他の店に呼ばれて踊ったり、イベントに出演したりします。その収入がかなり大きいのですが、コロナで吹っ飛んでしまいました。…

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