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第94回センバツ高校野球

第94回選抜高校野球大会(2022年)の特集サイトです。

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なぜセンバツも?暑さ対策の白スパイクが春から流行 黒履かないワケ

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今春のセンバツ1回戦屈指の好カード、明徳義塾-仙台育英の試合では両チームとも白スパイクを履いて激戦を繰り広げた=阪神甲子園球場で2021年3月19日、平川義之撮影 拡大
今春のセンバツ1回戦屈指の好カード、明徳義塾-仙台育英の試合では両チームとも白スパイクを履いて激戦を繰り広げた=阪神甲子園球場で2021年3月19日、平川義之撮影

 夏の暑さ対策で解禁となった白色のスパイクシューズ。19日に開幕した第93回選抜高校野球大会でも使用する選手が増え、注目を集めている。夏の暑さ対策のために解禁された「白色」を、暑くない春から履く理由は何なのか。

 大会第2日の第1試合。52年ぶり3度目のセンバツ出場を果たした宮崎商は、白色スパイクを履いて臨んだ。昨夏の県独自大会では黒色を履いていたが、新チーム体制となった秋から白色に変えた。独自大会にも出場した4番の建山翔(3年)は「夏は黒スパイクで練習をして、熱中症で救急車で運ばれる選手もいた。でも白色になって、救急車で運ばれるほどのひどい熱中症は出なかった」と話す。橋口光朗監督は「これから夏に向けて白色に移行していく。目を慣らすこともできる」と言う。

 スパイクの色について、日本高校野球連盟はこれまで、黒しか認めていなかった。近年は夏の酷暑が続き、夏の甲子園でも試合途中に脱水症状を訴えたり、足がつったりする選手が増えた。そのため熱中症対策として、昨年3月から黒より温度が上がりにくいとされる白色を認めた。昨年は新型コロナウイルスの影響で、選抜大会と夏の選手権大会が中止に。白色スパイクが甲子園で見られたのは8月の2020年甲子園高校野球交流試合だった。明徳義塾や大阪桐蔭などが白色を履いて出場し、話題となった。

今春のセンバツ1回戦屈指の好カード、明徳義塾-仙台育英の試合では両チームとも白スパイクを履いて激戦を繰り広げた=阪神甲子園球場で2021年3月19日、藤井達也撮影 拡大
今春のセンバツ1回戦屈指の好カード、明徳義塾-仙台育英の試合では両チームとも白スパイクを履いて激戦を繰り広げた=阪神甲子園球場で2021年3月19日、藤井達也撮影

 大手スポーツメーカーのミズノによると、昨夏のスパイクの販売比率は9対1で黒色が多かったが、今春の比率は5対5と白色の販売が大幅に増えたという。今回のセンバツでも、大会第2日の20日までに登場した12チーム中、東海大相模など9チームが白スパイクを履いている。

 白色の販売が増えた理由について、ミズノ広報の林勇也さんは「昨年夏の交流試合で、強豪校が白色を履いていた影響が大きいのでは」と話す。また、夏の暑さ対策で解禁された白色を、肌寒い春から導入することについては、「夏に向けて、今から準備をしていくのではないか。チーム自体が黒から白に変更している高校も多い」と解説する。強豪校から始まった白スパイクの流行は、夏に向けてまだまだ続きそうだ。【尾形有菜、新井隆一】

全31試合を動画中継

 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。

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