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リチャード・ロイド・パリー「津波の霊たち」の邦訳を文庫版(早川書房、1月刊)で読み返し、「政治に対する日本人の無関心、嫌悪、あきらめ」というくだりが頭に残った。
被災地で2014年末の衆院選を観察した著者の回想の一節である。
著者は「殺し合いも略奪もない、被災者たちの礼儀正しさ、広大無辺な慈悲の心」を絶賛する一方、「政治の不毛も自然災害のようなもので、我慢するしかない」と考えがちな日本人の履き違えを問う。
この問いは、日本が、いや応なく国際政治への関与を深め、対話能力を競わざるを得ない現代において重要だと私は思う。
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