「後払い現金化」一斉提訴の動き 利用者ら「実態はヤミ金」

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業者を提訴した後、記者会見する利用者の男性=大阪市内で2021年3月17日午後2時37分、藤河匠撮影 拡大
業者を提訴した後、記者会見する利用者の男性=大阪市内で2021年3月17日午後2時37分、藤河匠撮影

 ほとんど価値のない商品を代金後払いで販売するように装い、一部をキャッシュバック名目で融資する商法が横行している。「後払い・ツケ払い現金化」などと呼ばれ、違法な高金利での貸し付けにあたる疑いがある。利用者らが一斉に提訴する動きも出てきた。

 「最短15分」「今すぐ現金が必要なあなたに」。インターネット上には、そんな言葉が並ぶ。元手はいらず、商品の宣伝報酬などの名目で数万円を即座に振り込むという触れ込みだ。

代金の「ツケ払い」をうたい、販売された画像。利用者の男性は実質的なヤミ金融だと訴えている=業者のホームページより 拡大
代金の「ツケ払い」をうたい、販売された画像。利用者の男性は実質的なヤミ金融だと訴えている=業者のホームページより

 大阪府内の利用者5人は3月17日、「実態はヤミ金融で取引は無効だ」として業者側に計約113万円の賠償を求める訴えを大阪簡裁などに起こした。

 原告の男性会社員(20代)は新型コロナウイルスの影響で生活に困り、2020年10月に利用した。サイトには「商品への感想を投稿すれば報酬が得られる」などと記されていた。

 勤務先や住所、給与額や支給日などを入力し、業者が指定した画像を5万円で購入する手続きをした。赤や青、黄などで塗られた抽象画のような電子画像で、その日のうちにメールで受信。「対応が早くて助かりました」と感想を投稿すると、「広告宣伝協力金」として3万円が振り込まれた。画像の代金は8日後の給料日に支払った。

 訴状では、受け取った宣伝協力金と、支払った画像代金の差額が利息に当たると指摘。男性は5回利用し、利息はそれぞれ年737~3050%となる計算で、法定上限(20%)を超えて違法だと訴えている。

 原告を支援する「大阪クレサラ・貧困被害をなくす会(通称・大阪いちょうの会)」によると、利用者からの相談は20年秋以降で80件を超える。同会の前田勝範司法書士は「ネットで簡単に申し込めるので注意してほしい」と呼びかけている。【藤河匠】

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