原子力規制委が探る「規制と自立」のベストミックス
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原子力規制委員会は、再稼働を目指す原発の安全審査だけでなく、廃炉が決まった原発についても作業が安全にされるのか、廃炉計画などをチェックする役割も担う。更田豊志委員長が感じている廃炉の課題とは――。【聞き手・塚本恒/科学環境部】
――政府・東京電力の福島第1原発の廃炉工程表では、冷温停止となった2011年12月から30~40年後に「廃炉を完了する」とうたっています。しかし、廃炉作業は当初の計画から遅れ、順調とは言えません。
◆実は、私は今の時点で30年や40年といった期間、そして廃炉後の姿についてギリギリと議論を詰めていくことに、あまり意味があるとは思っていない。というのも、福島第1原発は現在のところ安定化が進んで、敷地外の人の健康に悪影響を与えるリスクや、敷地外の環境を汚染するリスクは非常に小さくなった。
だが、廃炉作業そのものはまだまだこれから。むしろ作業が進むにつれて困難さは増していく。規制委として、目の前の「敵」との戦いへ神経を集中しているという状況だ。
――ただ、最終的な目標を明確にすることで、具体的な計画を立てたり作業の進み具合を評価できたりします。
◆技術だけを考えるのなら、そうした理屈は分かる。だが、多くの福島の方が…
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