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東京五輪聖火をギリシャから運んだ女性 流した涙、特別機で何が

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ギリシャで採火した聖火を日本に持ち帰った河村裕美さん(中央)=宮城県東松島市で2020年3月20日、宮武祐希撮影
ギリシャで採火した聖火を日本に持ち帰った河村裕美さん(中央)=宮城県東松島市で2020年3月20日、宮武祐希撮影

 2020年3月20日。ギリシャで採火された東京オリンピックの聖火は、特別輸送機「TOKYO2020号」で日本に到着した。テレビ中継に映し出されたのは、ベージュのスーツ姿の女性。特別輸送機から姿を現すと、ランタンを手に涙を浮かべていた。あれから1年。25日に迫った聖火リレー出発を前に、涙の理由を聞いた。

 「そんな大役を任されるとは思ってもいなくて、私で良かったのだろうか。今でも思います」

 そう話すのは、大会組織委員会職員の河村裕美(ひろみ)さん(46)。PRセクレタリーとして東京大会の広報活動を担う。昨年3月にギリシャから聖火を日本に持ち帰った。ギリシャ西部オリンピア遺跡での採火式から参加していたが、当初はランタンを手にする役割ではなかった。

 採火式は昨年3月12日。世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染拡大を「パンデミック(世界的な大流行)」と表明した翌日に行われた。青空の下、みこ役の女性は反射鏡で太陽光を集め、トーチにオレンジ色の炎をともした。感染防止のため無観客開催となり、河村さんは「ピリッと張り詰めた空気感が神殿には漂っていました」と振り返る。

 ギリシャ国内の聖火リレーは2日目の途中、俳優が走り出すと沿道に大勢の人が押し寄せた。ギリシャ政府は感染の危険性が高いと判断し、わずか2日でストップ。聖火は1896年第1回近代五輪の会場だったアテネのパナシナイコ競技場に移り、聖火皿にともされた。引き継ぎ式までの1週間。河村さんは現地に残った組織委スタッフ7人のトップとして、準備に追われた。

 引き継ぎ式2日前の夜…

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