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第94回センバツ高校野球

第94回選抜高校野球大会の特集サイトです。阪神甲子園球場での熱戦全31試合をLIVE配信します。

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創部5年で初甲子園 聖カタリナ学園「赤」の理由 選抜高校野球

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素振りをする聖カタリナ学園の選手たち=松山市で2021年2月6日、平川義之撮影 拡大
素振りをする聖カタリナ学園の選手たち=松山市で2021年2月6日、平川義之撮影

 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開催中の第93回選抜高校野球大会で、第5日第1試合に登場する聖カタリナ学園(愛媛)は創部5年で春夏通じて初めての甲子園出場となる。内野の土と外野の緑の芝に際立つのが、アンダーシャツやストッキングを彩る鮮やかな赤だ。甲子園に新風を吹き込むチームカラーには、越智良平監督(40)のある思いが込められている。

 1回戦で東海大菅生(東京)と対戦する聖カタリナ学園。1925年に女子校として開校したが、受験生の共学志向の高まりや少子化の影響などがあり、2016年春に男女共学となった。「聖カタリナ女子」だった校名や校訓を変更し、野球熱が高い愛媛の土地柄もあり野球部も創部。父親が当時教頭だった越智氏が就任した。

選手を指導する聖カタリナ学園の越智良平監督=松山市で2021年2月6日、平川義之撮影 拡大
選手を指導する聖カタリナ学園の越智良平監督=松山市で2021年2月6日、平川義之撮影

 越智監督は高校時代に宇和島東(愛媛)で遊撃手として甲子園出場を果たした。早大時代は主将で、同期に和田毅(ソフトバンク)、1学年下に鳥谷敬(ロッテ)らがおり、東京六大学リーグで春秋連覇も達成した。卒業後は高校野球の指導者となり、小松(石川)の監督として北信越大会出場も経験した。

 そこで目の当たりにしたのが、打力の重要性だった。星稜(石川)、敦賀気比(福井)、日本文理(新潟)など北信越の甲子園常連校は「強打」を売りとしていた。振り返れば、1988年にセンバツ初出場初優勝を果たした母校の宇和島東も名将・上甲正典監督(故人)に率いられ、強打の「牛鬼打線」と呼ばれる特色があった。

 さらに栗原陵矢(ソフトバンク)を擁して13年センバツに出場した春江工(福井、現校名は坂井)と練習試合をする機会が多く、相手監督の「チームカラーが大事」という言葉に共感したという。当時の春江工は手堅い攻撃を身上としており、チームカラーのオレンジ色と相まって特徴がすぐに連想できたという。

実戦を想定した練習に取り組む聖カタリナ学園の選手たち=松山市で2021年2月6日、平川義之撮影 拡大
実戦を想定した練習に取り組む聖カタリナ学園の選手たち=松山市で2021年2月6日、平川義之撮影

 聖カタリナ学園を率い始め、思い浮かんだ色が「赤」だった。越智監督の好きな色は母校・早大の「えんじ」だが、愛媛では春夏の甲子園優勝7回の強豪・松山商のイメージが強い。そこで「強い色が分かりやすく、強打のイメージに合う」赤を選んだ。打撃のチームを目指そうと、練習では木製バットを使って正しい技術を磨くようにしてきた。

 越智監督は「色も一目でパッと分からないと、チームマネジメントはうまくいかない。『愛媛=赤=聖カタリナ学園=強打』と結びつくようにという戦略で赤を採用した」と狙いを明かす。創部5年のチームには伝統校のような輝かしい戦績はないが、逆に何色にも染まれる強みがある。

 「選手には『みんなの頑張りが道になるので、やりがいがあるはずだ』と伝えている」と越智監督。聖カタリナ学園の特色を全国に印象づける戦いが始まる。【新井隆一】

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