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古賀攻専門編集委員の政治を中心としたコラム。

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最後の官選沖縄知事=古賀攻

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 沖縄戦末期に旧海軍司令官・大田実少将(戦死後中将)が発した「沖縄県民斯(か)ク戦ヘリ」は不朽の力を宿している。「県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と続く海軍次官宛ての電報だ。

 ただ、電文の前段部分と背後の事情については、それほど広く知られているわけではない。

 大田はまずこれは本来なら県知事の報告事項と断ったうえで「県ニハ既ニ通信力ナク」「現状ヲ看過スルニ忍ビズ之ニ代ツテ緊急御通知申上グ」と趣旨を告げる。

 そして敵の襲来以来、軍は県民に対して「殆(ほとん)ド顧ミルニ暇(いとま)ナカリキ」だったのに、県民は看護、炊事、輸送に協力し、軍の作戦転換で過酷な移動を強いられても「日本人トシテノ御奉公ノ誇ヲ胸ニ」抱いてきたとつづっている。

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