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第103回全国高校野球選手権

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第93回選抜高校野球 大阪桐蔭・松浦慶斗投手 真のエースへ 再起誓う

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先発した大阪桐蔭の松浦慶斗投手=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2021年3月23日、平川義之撮影 拡大
先発した大阪桐蔭の松浦慶斗投手=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2021年3月23日、平川義之撮影

 <2021 第93回センバツ高校野球>

 第93回選抜高校野球大会第4日の23日、昨秋の近畿大会決勝の再戦で優勝候補同士の対決となる注目のカードで大阪桐蔭のエース松浦慶斗投手(3年)が登板。ところが智弁学園(奈良)相手に立ち上がりから苦しみ、一回、3四死球に2安打を浴びて4失点。背番号1を背負って初めて立った甲子園のマウンドは夏への試練を突きつける苦いものとなった。

 2020年の秋季大会の前、背番号1をもらった。寮で前エースの藤江星河さん(18)から少し黒土がしみこんだボールを手渡された。そこには黒色のペンで、「松浦へ 桐蔭の『1』に相応(ふさわ)しい選手になってほしい。誰もが認める人になれるよう頑張れ‼」と記されていた。その前のエースの言葉も書かれており、エース間で受け継がれてきたボールだった。

 藤江さんは2年間一緒に過ごし、松浦投手には精神面の成長が必要だと感じていた。「恥のない投球、人間性が身についたら全国制覇につながるのではないかな」。ボールに書き込んだ言葉にはこんな思いが込められていた。

 行動は変わった。秋季大会ではマウンドを降りたら捕手に防具を持って行き、「声」が持ち味のチームの中でもベンチ前へ体を乗り出し大きな声で仲間を鼓舞するなど裏方を率先する姿があった。藤江さんがエースの時に自身に取ってくれた行動がかがみになった。

 この日は智弁学園に「絶対に初回抑えたろ」と臨んだが「空回りした」。池田陵真主将(3年)も「痛かった」と敗因に挙げた立ち上がり。二回以降は落ち着きを取り戻したが五回の攻撃で代打を出されて降板となった。誰もが認める桐蔭の背番号「1」にはまだ遠いが、この経験も糧になる。「もっと良いピッチャーになって帰ってくる」。夏への誓いを心に立てた。【荻野公一】

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