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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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10年の日常が震災を内面的なものに 作家・佐伯一麦さんの言葉

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仙台市の南東端、藤塚地区の海岸公園に築かれた「避難の丘」に立つ佐伯一麦さん=仙台市若林区で2021年3月12日午前11時37分、棚部秀行撮影
仙台市の南東端、藤塚地区の海岸公園に築かれた「避難の丘」に立つ佐伯一麦さん=仙台市若林区で2021年3月12日午前11時37分、棚部秀行撮影

 仙台の丘陵地にある作家の佐伯一麦さん(61)の自宅からは、仙台平野と沿岸部を一望することができる。幼少から青春期を仙台で過ごし、被災地の変化をつぶさに見続けてきた作家はどんな思いで言葉を紡いできたのか。東日本大震災から10年がたった翌日の3月12日、記者は佐伯さんと、仙台市と宮城県名取市の海沿いを訪ねた。

 「ここから見る限り、風景はほとんど変わりません。防潮堤が高くなり、かさ上げ道路が少し見えているくらいです。昔はびっしり松林が見えたんですけどね」。自宅近くの毎日の散歩コースを歩きながら、佐伯さんはそう話した。

 海沿いに植えられた防災用の松林は、津波によりくしの歯が欠けたように大きく間隔をあけて点在している。その手前に県道を約6メートルかさ上げした復興道路が南北に走る。「生々しい感じは薄れた気がしますが、…

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