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聖火リレー中断基準、手探りスタート 「密ならないで」沿道殺到

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JRいわき駅前の繁華街で聖火リレーを見物する大勢の人たち=福島県いわき市で2021年3月25日午後1時1分、手塚耕一郎撮影
JRいわき駅前の繁華街で聖火リレーを見物する大勢の人たち=福島県いわき市で2021年3月25日午後1時1分、手塚耕一郎撮影

 東京オリンピックの聖火リレーが始まった。新型コロナウイルスの影響で冷え込んだ五輪の機運醸成が使命である半面、感染拡大を避けるため沿道に観衆が殺到するような「過熱」を招いてはならない。7月23日の開幕まで121日間、ジレンマを抱えて全国を巡る。

   ◇

 「自分の地元なのに、沿道で見られないの?」。聖火リレーの出発式典が始まろうとしていた25日午前8時半過ぎ、1日目第1区間のゴール地点となっていたJR常磐線Jヴィレッジ駅前で、福島県広野町出身の無職、遠藤幸次さん(65)が途方に暮れていた。避難中の同県いわき市から朝一番で駆けつけたが、この区間では沿道からの応援が規制されていたのだ。

 2011年3月の東京電力福島第1原発事故では、現場の復旧作業にあたっていたという遠藤さん。作業拠点になっていたJヴィレッジには思い入れがあった。「これじゃあ盛り上がらないね」。そう言い残すと、規制線の外へと向かった。

 県によると、新型コロナウイルスの感染対策で出発式典が無観客になったことで、会場のJヴィレッジ周辺に人が集まる懸念があったという。告知もしていたが、規制を知らずに来る人も多く、ゴール地点から約200メートル離れた場所には100人ほどの人だかりができていた。「聖火もよく見えないし、こっちのほうがよっぽど密だよ」。静岡県から来た会社員の男性(60)は不満げだった。

 コロナ禍での聖火リレーには、五輪の開催機運の醸成と感染対策の両立という「二律背反」の命題が背負わされている。昨年3月にギリシャで行われた聖火リレーでは見物人が殺到し、中止に追い込まれた苦い記憶がある。大会組織委員会はリレーが始まる1カ月前の2月25日になって、マスク着用などを盛り込んだ感染症対策のガイドラインを公表したが、初日はちぐはぐな対応も目についた。

 福島県内の市町村では最大の人口33万人を誇るいわき市。JRいわき駅前の交差点では、聖火の隊列が到着する1時間以上前から、沿道に人が並び始めた。現場スタッフが「密にならないで」と呼びかけていたが、…

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