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聖火ランナー励ました古里の和太鼓 双葉駅前に再び町民たちの姿

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東京オリンピックの聖火リレーのトーチを手にJR双葉駅前を走る桜庭梨那さん(中央)=福島県双葉町で2021年3月25日午後2時46分、和田大典撮影
東京オリンピックの聖火リレーのトーチを手にJR双葉駅前を走る桜庭梨那さん(中央)=福島県双葉町で2021年3月25日午後2時46分、和田大典撮影

 東日本大震災の被災地・福島県で25日、東京オリンピックの聖火リレーが始まった。この日の午後、同県双葉町には少し冷たい風が吹いていた。JR双葉駅前には聖火を見ようと訪れた町民らの人だかりができている。東京電力福島第1原発事故で全町民が避難してから10年。駅周辺は昨年3月、避難指示が解除されたが、周囲には損壊した家屋が残り、町内には今も誰も住んでいない。あの地震が起きたのと同じ午後2時46分、双葉町出身の声優、桜庭梨那さん(25)が聖火を手に走り始めた。

 そのとき、沿道では和太鼓が鳴っていた。約30年前に双葉町民が始めた郷土芸能、標葉(しねは)せんだん太鼓の楽曲だ。桜庭さんも小学時代6年間演奏を習い、元日や祭りの日に披露していた。双葉町民に根付いた故郷の音。走りながら、桜庭さんの心に安心感が込み上げた。

 本当は聖火ランナーとして走るのは、怖かった。昨年、新型コロナウイルスの感染拡大で延期され、五輪への批判が高まった。もし走ったら、自分はどう思われるだろう。いっそ五輪も聖火リレーももう一度、まるごと延期になってくれれば楽なのに――。そう願った。

 10年前、双葉中の卒業式の日に地震が起きた。翌朝、町外への避難を呼びかける放送が町に響いた。渋滞の中、…

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