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見つめ続ける・大震災 原発事故で避難・津島小 浪江愛一身、最後の巣立ち

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たった一人で卒業式に臨む須藤嘉人さん(中央)=福島県二本松市で23日、渡部直樹撮影
たった一人で卒業式に臨む須藤嘉人さん(中央)=福島県二本松市で23日、渡部直樹撮影

 東日本大震災から10年。東京電力福島第1原発事故により、福島県二本松市の旧下川崎小の校舎を利用した仮校舎で授業を続けていた同県浪江町立津島小学校が、6年生の須藤嘉人(よしと)さん(12)の卒業で140年以上の歴史に幕を閉じた。

 同町では震災前、小学校6校と中学校3校に1772人が在籍していた。2017年3月に一部で避難指示が解除されたが、同市に避難していた浪江中も残る生徒が19年3月に卒業。14年に仮校舎で一緒に再開した浪江小の児童も昨年卒業して8校が休校し、震災前からある同町小中学校で子供がいるのは津島小学校だけとなっていた。

 須藤さんは震災当時2歳で、震災の記憶や生まれ故郷の町のことを知らないままだった。15年の入学当初、仮校舎で学ぶ児童は須藤さんを含めて14人。総合学習「ふるさとなみえ科」で、浪江を題材にした「なみえっ子カルタ」作りなどを通じて、浪江や二本松の郷土文化について理解を深めてきた。昨年夏には、カルタにも描かれた請戸漁港を訪れ、シラスの水揚げや競りの様子を見学。漁港では教諭らと釣りにも挑戦し、町のことを学…

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