連載

ぶんかのミカタ

ある文化的なテーマを上・下に分けて解き明かします。

連載一覧

ぶんかのミカタ

今を生きる宮本常一/下 鋭い眼刻んだ膨大な写真群=写真家・石川直樹

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
宮本常一の故郷、山口県周防大島町で=筆者撮影
宮本常一の故郷、山口県周防大島町で=筆者撮影

 ぼくが宮本常一という名を初めて意識したのは、19歳の頃だ。探検や冒険に関わる行動者たちのネットワーク「地平線会議」に出入りしはじめ、常一さんの息子である宮本千晴さんにお会いしたことがきっかけだった。その昔、千晴さんが編集長を務めていた『あるくみるきく』という雑誌のバックナンバーに触れる機会があり、それを創刊したのが宮本常一という民俗学者だ、と聞いたのが、最初に名前を認識した瞬間だった。

 『あるくみるきく』は、日本観光文化研究所から1988年まで出版されていて、ぼくは休刊から約10年近く後に出会ったにもかかわらず、どの号も気持ちを大いに高ぶらせる特集が組まれていて、こんな雑誌を生み出した宮本常一という人は一体どんな人だろう、とがぜん関心を持ったのだった。

この記事は有料記事です。

残り1468文字(全文1799文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集