特集

東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

特集一覧

災害関連死の審査議事録保存どうする? 検証には不可欠

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
加賀谷道夫さんに関する審査委員会の議事録を読む妻の日女さん=岩手県山田町で2021年2月13日午前11時16分、宮崎隆撮影
加賀谷道夫さんに関する審査委員会の議事録を読む妻の日女さん=岩手県山田町で2021年2月13日午前11時16分、宮崎隆撮影

 東日本大震災を受け、災害関連死を認定する審査委員会を設置した岩手、宮城、福島県内の29自治体のうち、仙台市など5自治体が保存期限を過ぎた議事録の永年保存を決めていることが毎日新聞の取材で判明した。別の6自治体は規定に基づき既に廃棄したり、廃棄を決めたりしていたが、約6割にあたる18自治体は永年保存するか廃棄するかの結論を出していない。議事録には死亡に至るまでの経過や遺族の心情が記されており、関連死の検証に不可欠な記録だ。震災から10年が経過し、議事録の保存のあり方も課題になる。

 東日本大震災の関連死は、岩手470人▽宮城929人▽福島2320人――など計3775人(復興庁などの調べ)。毎日新聞は「災害弔慰金等支給審査委員会」を設置した26市町村、1町村会(自治体として集計)と、自前で審査委員会を設置できなかった市町村からの委託で審査した岩手、宮城県の計29自治体に議事録の保存状況を尋ねた。

 各自治体は独自の行政文書取扱規程に基づき保存期限を設定しているが、仙台市、宮城県石巻市、気仙沼市、大河原町、福島県飯舘村は「永年保存」を決めている。仙台市の担当者は「保存期限は10年だが、期限後、市公文書館に移管する」と回答した。石巻市は「関連死は今後も新たな申請の可能性があり、判断の参考にするため永年保存を決めた」という。

 福島県いわき市と相馬市は5年の…

この記事は有料記事です。

残り3525文字(全文4106文字)

【東日本大震災】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

注目の特集