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第103回全国高校野球選手権

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第93回選抜高校野球 東海大菅生5-4京都国際 東海大菅生、劇的8強

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九回裏東海大菅生2死満塁、代打多井が右翼線2点二塁打を放つ=阪神甲子園球場で2021年3月27、津村豊和撮影 拡大
九回裏東海大菅生2死満塁、代打多井が右翼線2点二塁打を放つ=阪神甲子園球場で2021年3月27、津村豊和撮影

 <2021 第93回センバツ高校野球>

第8日(27日・阪神甲子園球場)

 東海大菅生がサヨナラ勝ち。2点を追う九回1死二、三塁から小池の三ゴロの間に1点を返し、さらに2死満塁で代打・多井が右翼線に逆転サヨナラとなる2点二塁打を放った。2番手・松永が3回、3番手の本田も1回を無失点と好救援した。京都国際は五回に集中打で逆転したが、緩急を使って好投した先発・森下が力尽きた。

代打逆転サヨナラ打

 代打で出たのに、2球で追い込まれた。「三振かなとちょっとだけ頭によぎった」と東海大菅生の若林監督。だが、多井は違った。「決める気持ちしかなかった」。1ボール後の4球目、外角球を振り抜くと、鋭い当たりの逆転2点二塁打が右翼線で弾んだ。「うれしくて頭が真っ白になった」。サヨナラと分かった後も、ダイヤモンドを1周駆け抜けるほど興奮していた。

 九回、1点を返し、なお1点差の2死満塁。猛追に若林監督も代打の用意が遅れ、多井への助言も「バタバタして『気合で行け』としか言っていない」。代打起用は、多井の気の強さと土壇場でメンバー入りした「運」を買ったという。

 多井は昨秋の公式戦で出場がなかった。しかし、練習試合では投手として好投し、打者としても安打を放ってアピール。今大会は別の選手にコンディション不良があり、直前のメンバー変更で背番号「18」をつかんだ。公式戦に出られなくても、当初メンバーから外れても、悔しさを糧に相手投手をイメージしながら徹底的に振り込んできたことが土壇場で生きた。

 「公式戦初打席」でのサヨナラ打。東海大菅生は初戦も鈴木悠が公式戦初打席で大会第1号を放って勢いをつけた。「(チームメートが活躍して刺激は)かなり多い」と多井。切磋琢磨(せっさたくま)による層の厚さが、日替わりの「ラッキーボーイ」を生んでいる。【新井隆一】

初安打、投球にも勢い 森下瑠大投手 京都国際・2年

京都国際先発の森下=阪神甲子園球場で2021年3月27日、藤井達也撮影
京都国際先発の森下=阪神甲子園球場で2021年3月27日、藤井達也撮影

 たった1本の安打が好循環を呼び起こした。今大会出場32チーム中3人しかいない「4番・投手」を務める二刀流が、投打で本来の実力を取り戻した。

 逆転した直後の五回2死二塁の打席。追い込まれたが、外角直球を逆らわずに流し打ち。甲子園8打席目での初安打が左前適時打となり、「ほっとした」と一息をついた。

 1回戦も先発したが、直球が走らず5回2失点の上に打撃でも凡打ばかり。小牧監督も「投げても打っても、あそこまで状態が悪いのは初めて」と心配したが、初安打で気を良くしたのか、五回以降は見違える投球を見せた。捕手の中川が「球の勢いもキレも上がった」と振り返ったように、直球は打者の手元で伸び、右打者の外角ギリギリに決まり出した。五~八回はわずか1安打。2番手で考えていた平野が死球を受け、登板が難しくなった影響も感じさせない好投を見せた。

 昨秋は背番号1だったが、今大会は背番号9。「チームの主軸は試合を決める立ち位置。こだわりがある」と話す4番に加え、エース番号を譲った悔しさを胸に投手でもチームを引っ張った。

 しかし、勝利目前の九回、勝ちを急いで3点を失い逆転サヨナラ負け。「もっと自分の実力を上げたい」。新たな悔しさは、さらなる成長の糧となるはずだ。【藤田健志】


 ○…2回戦…○

 △午前11時42分開始(観衆8500人)

京都国際(京都)

  000040000=4

  011000003=5

東海大菅生(東京)

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