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漂流の果て

原発事故を機に見直しを迫られた日本のエネルギー政策。原発とどう向き合うのかは曖昧なまま政策は漂流しているように見えます。

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漂流の果て

原発事故10年/5止(その1) 仏「原発村」の斜陽

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フランス北西部ラアーグのラアーグ再処理工場=2月
フランス北西部ラアーグのラアーグ再処理工場=2月

MOX燃料生産3割減

 深さ9メートルの水底に、金属製のコンテナが整然と並んでいる。作業デッキからの眺めはスポーツジムのプールのようだが、透明な水は放射性物質で汚染されている。コンテナに収容されているのは、国内外から集まる使用済み核燃料。水面からコンテナ上面までの4メートルの水深が、放射線を遮る。

 フランス北西部コタンタン半島にあるオラノ社ラアーグ再処理工場。世界各国から送られた使用済み核燃料を再処理し、ウラン、プルトニウムを抽出するフランス唯一の再処理工場だ。これを別の工場で加工したMOX燃料は各国に送り返され、原発で再利用される。

 同社の広報担当者は「この施設は日本やドイツなど、世界のあらゆるタイプの使用済み核燃料に対応しています」と語る。だが、2011年の東京電力福島第1原発事故の後、日本などからの発注が減り、フランスのMOX燃料の生産量は19年までに約3割減った。

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