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第22回全国高校選抜ラグビー

第22回全国高校選抜ラグビー大会の特集ページです。全39試合は公式サイト「HANAZONO LIVE」でライブ中継します。

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東福岡が王座奪還 「やっと桐蔭にたどり着いた」 高校選抜ラグビー

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【桐蔭学園-東福岡】前半、先制トライを決め喜ぶ東福岡の選手ら=埼玉・熊谷ラグビー場で2021年3月31日、西夏生撮影 拡大
【桐蔭学園-東福岡】前半、先制トライを決め喜ぶ東福岡の選手ら=埼玉・熊谷ラグビー場で2021年3月31日、西夏生撮影

 第22回全国高校選抜ラグビー大会(毎日新聞社後援)は最終日の31日、埼玉・熊谷ラグビー場で決勝が行われ、東福岡が桐蔭学園(神奈川)を46―31で破り、2016年の第17回大会に続き、最多6回目の優勝を果たした。

 桐蔭学園を倒しての王座奪還には、特別な重みがあった。「なかなかファイナル(決勝)に届かなかったが、やっと桐蔭にたどり着いた。勝つためにはどうしたらいいのか考えてきた4年間だった」。東福岡を率いて9年の藤田雄一郎監督(48)はそう語り、喜びをかみ締めた。

 桐蔭学園には、最近の全国大会で苦杯をなめてきた。選抜大会では第19回、20回大会と準々決勝で敗れ、冬の全国高校大会(花園)では第98回(18年度)、99回大会(19年度)と準決勝で屈していた。かつて一時代を築いた東福岡にとって雪辱の思いは強かった。

 東福岡は07年度の花園で初めて全国の頂点に立ち、これまで選抜5回、花園は6回の優勝を数える。直近で選抜王者に輝いた第17回大会は、後に明治大で主将を務め、今春からトップリーグのサントリーでプレーする箸本(はしもと)龍雅(22)が主将を担った。そのチームは夏の全国高校7人制大会、花園も制し、「高校3冠」を達成した。

 しかし、その後は15人制のタイトルから遠のいた。復権をかけた藤田監督は豊富な経験を踏まえ、「FWで上回れなければ勝てない。東福岡が強い時は相手ボールを取り返していた」と、今まで以上に筋力トレーニングに力を注ぎ、フィジカルを徹底的に強化。全ての練習メニューがメンバー選考の一環と意識し、質の高い練習を積んだ。ロックの大西一平(2年)は「チーム内でもバチバチ体を当てていく。おかげでレベルアップできた」と語る。

 決勝では風上に立った前半からキックを使わずにボールをキープし、接点で圧力をかけて着実に前進した。試合開始直後にFWが縦を突いて22メートルライン内に進み、バックスのランでゴール前にポイントを作ると、最後はフランカーで主将の八尋祥吾(2年)が先制トライを挙げた。

全国高校選抜ラグビー大会準決勝の東海大大阪仰星戦で攻め込む東福岡の選手たち=埼玉・熊谷ラグビー場で2021年3月29日、西夏生撮影 拡大
全国高校選抜ラグビー大会準決勝の東海大大阪仰星戦で攻め込む東福岡の選手たち=埼玉・熊谷ラグビー場で2021年3月29日、西夏生撮影

 前半11分にはフランカーの茨木颯(2年)が中央を突破。ゴール前30メートル付近に迫ると左へ素早く展開。WTB遠藤亮真(2年)が走りきってトライを挙げた。FWの奮闘で生まれた相手防御のスペースを的確に突き、前半だけで3連続トライを含む5トライを奪い、試合を支配した。八尋は「FWが前に出ればバックスがトライまで持っていく」と胸を張り、遠藤は「FWが頑張ったから良いパスが回り、トライできた」と最敬礼した。

 約3カ月前に花園で連覇を果たした桐蔭学園の快進撃を真っ向勝負で止めた。藤田監督は「追われる立場となったが、ぶっちぎって、引き離さないといけない」と自信を深めた。無論、選手もそのつもりで、八尋は「花園で日本一を取る」と言い切った。「令和の王者」への一歩を、力強く踏み出した。【谷口拓未】

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