ゆかりを糧に歴史開く 4月文楽公演「小鍛冶」で稲荷明神 竹本織太夫

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「小鍛冶」への意気込みを語る竹本織太夫=大阪市中央区で2021年3月17日、菱田諭士撮影
「小鍛冶」への意気込みを語る竹本織太夫=大阪市中央区で2021年3月17日、菱田諭士撮影

 大阪・国立文楽劇場の4月文楽公演が3日に開幕する。新型コロナウイルス感染症予防のため、各部短めの3部制をとる。今回、一日の最後を飾る第3部「小鍛冶(こかじ)」で、中心的な役の稲荷明神を語るのは、気鋭の太夫、竹本織太夫。実は「『小鍛冶』には深いゆかりがある」という。

 京の刀鍛冶の名人、小鍛冶宗近(むねちか)が、剣を作れとの勅命を受ける。実力が伯仲した名人と交互に槌(つち)を打てば最高の剣ができるが、そんな人がいない。そこで稲荷明神に助けを求めると、気高い老人が現れ、力を貸そうと告げる。老人は稲荷明神の化身。やがて宗近は神の力を借りて名剣「小狐丸(こぎつねまる)」を作り上げる。

 原典は能の「小鍛冶」。それが1939(昭和14)年に歌舞伎舞踊化され、その2年後に文楽になった。歴史は意外に新しいのだ。歌舞伎舞踊化された際、義太夫を作曲したのは、文楽三味線の初代鶴沢道八。織太夫の祖父(二代目道八)の師匠である。

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