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内政不干渉から踏み込む中国=渡辺康太・元外交官

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元外交官の渡辺康太氏
元外交官の渡辺康太氏

 ミャンマーのクーデターから2カ月が経過した。銃撃や拷問、放火を含む国軍による一般市民への暴力行為は、国内外の許容範囲をはるかに超えている。抵抗する全ての勢力を敵と見なし、徹底的に排除、破壊しようとする手法は、少数民族地域における長年の弾圧の方法とも通じる。

 一方、市民は依然として街頭での抗議活動等により粘り強く抵抗を続けている。一部の市民は自作の武器で当局に対抗し始めた。民主化勢力は国境地域に拠点を置く複数の少数民族武装組織とも連携を強め、南東部カイン(カレン)州、北部カチン州では武装組織と国軍との間で戦闘が始まった。

 これらの動きがすぐに全国的な武装蜂起につながる可能性は小さいが、国軍にも市民の反発を抑え込むだけの能力はない。抗議活動が広範囲で続き、少数民族地域での戦闘も拡大した場合、国軍の統治能力の欠如が一層露呈し、ミンアウンフライン最高司令官の軍内での求心力が低下することにもつながりかねない。

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