自動運転レベル4、無免許でOK ルール守るのは車 有識者検討会

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自動運転を活用した移動サービスで運行される電動カート=福井県永平寺町で(経済産業省提供) 拡大
自動運転を活用した移動サービスで運行される電動カート=福井県永平寺町で(経済産業省提供)
自動運転の各レベルの説明 拡大
自動運転の各レベルの説明

 警察庁の有識者検討会は1日、限定エリアでアクセルなどの操作をすべて行う自動運転「レベル4」について、路線バスや電動カートなどの移動サービスを対象とした交通ルールの在り方を報告書にまとめた。これまでドライバーに求めていた交通ルールの順守を、自動運転システムに求めることなどを提言した。また、運転免許がなくても走行を認めることも明らかにした。

 レベル4では乗客を除いて車内は無人で、車載の自動運転システムがアクセルやブレーキなどすべてを操作する。道路交通法に基づく従来の「運転者」はいない。

 報告書は最高速度制限や信号に従う義務など一般的な交通ルールは自動運転車に適用されるとした。ただ、交通事故時の通報や救護の義務、緊急車両に道を譲るといった対応は、システムの技術開発の状況や交通環境が異なるため、「ルールは柔軟に定めることが必要」と言及するにとどめた。事故を起こしたり違反したりした場合の責任の主体についても明言はしなかった。

 一方、レベル4における移動サービスでは、モニターを通じて複数の車を遠隔で確認する監視役が、状況把握や連絡などの役割を担うことが想定される。監視役にはシステムの性能など必要に応じた教育が大切としたが、運転操作はシステムが行うため運転免許などの資格は必要ないと指摘した。レベル4では関係者がいずれも運転免許証を所持していなくても走行が可能になる。

 また、安全を担保するため、移動サービスを提供するバス事業者などの運行主体の適格性を事前に審査する必要性を強調した。問題が生じた場合はその運行主体を排除できるような行政処分の枠組みも求めた。事業者には不適格なシステムを使わないことを義務付けることも提示している。

 今回の検討会では、最も実現が早い移動サービスの交通ルールについて検討され、自家用車や物流サービスは議論されていない。

 レベル4の実現に向けた移動サービスについてはすでに実験走行が行われている。政府は2022年度ごろに一部地域でサービスを始め、25年をめどに全国で普及させる目標を掲げる。同庁は今回の報告書に沿い、道交法の改正を含め検討を進める。【町田徳丈】

自動運転

 車のカメラやセンサーが周囲の状況などを感知して、システムが最適な操作を選択して運転する仕組み。システムの関与の度合いに応じてレベル0~5の分類がある。レベル3までは道路交通法など関係法令のルールが整い、実用化もされた。政府は、公共交通的な移動サービス、自家用車、物流サービスの3形態に分け、それぞれ実現時期の目標を定めている。

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