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東京・足立区で同性カップルとその子の家族関係認める制度

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宣誓書を区に提出する茂田さん(左)と長村さん=東京都足立区で2021年4月1日午前9時15分、南茂芽育撮影 拡大
宣誓書を区に提出する茂田さん(左)と長村さん=東京都足立区で2021年4月1日午前9時15分、南茂芽育撮影

 東京都足立区が自治体としてLGBTなど性的少数者のカップルの関係を公的に認め、その子どもとの親子関係も認める「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」が1日にスタートした。ファミリーシップ制度の導入は全国でも珍しく、都内では初。この日、宣誓のために窓口を訪れたカップルは「まだまだカミングアウトしづらい社会。区が関係性を認めてくれて本当にうれしい」と喜びをかみしめた。【南茂芽育】

 この制度は昨年、白石正輝区議(80)=自民=の性的少数者への差別発言に批判が集まったのを機に、区が当事者から聞き取りを重ねて実現させた。パートナーシップ制度は各地で導入が進むが、ファミリーシップ制度まで制定されたのは異例。当事者からは「うれしい驚き」との声が出た。これにより、法律上の婚姻や事実婚、親子関係に基づく入居が条件だった区営住宅で、同性カップルが子どもと一緒に入居できるようになる。

 カップルの対象は、戸籍上の性がパートナーと同じ、もしくは戸籍上の性にかかわらず性自認がパートナーと同じ20歳以上の区内在住者(予定含む)。子どもはパートナーの子で生計が同一であれば認められる。区は宣誓受け付け後、約1週間でカップルや子どもの関係を証明するカードを発行する。

 初日は4組のカップルが区の窓口に宣誓に訪れた。午前9時、パートナーシップ宣誓の受け付け第1号となったのは同区の飲食店経営、長村さと子さん(37)と新宿区の会社員、茂田まみこさん(40)。足立区出身の長村さんは妊活中で、知人男性から精子提供を受けて産む子どもを茂田さんと育てる予定だ。2人は「受領証明カードは何かあった時のお守りのようなもの。今後、子どもの保育園の送り迎えや病院で医療措置を受ける判断をする際、カードを見せて『私の子どもです』と言うことができる。各機関がそれを認めるかは分からないが、区が味方をしてくれるというのは大きい」と力を込める。

 制度に法的拘束力はないが、区は医師会や学校、不動産協会などに同性パートナーやその子どもが親族同様の対応を受けられるよう、協力を求めていくという。

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